「学校見学は年長からでいいかな」と思っているそこのあなた。はっきり言います。遅いです。
小学校受験の学校研究は、年中のうちに始めないと間に合いません。なぜなら、学校説明会や公開授業などのイベントは、驚くほどスケジュールが重なるからです。年長になってからでは、物理的に行きたい学校をすべて回ることができなくなります。
本気度の高いご家庭では、お母さんだけでなく、お父さん、さらには祖父母まで総動員して、同日開催の複数の学校説明会に手分けして参加するなんてことも珍しくありません。我が家も年中の1年間で、合同説明会から個別の学校見学・公開授業・運動会見学まで、数え切れないほど足を運びました。
今回は、年中のうちに済ませておきたい学校研究の全体像を、スケジュール感・合同説明会の攻略法・学校単独イベントの予約のコツまで、実体験をもとにお伝えします。
学校研究のスケジュール感 ~年少・年中・年長の理想の流れ~
学校研究の全体像を、まず年少・年中・年長の3ステップで整理しておきます。
年少:志望校2~3校+合同説明会で視野を広げる
年少の時点ではまだ「お受験するかどうか」を迷っているご家庭も多いと思います。
この時期は、現時点でなんとなく気になる学校を2~3校ピックアップして、HPを見たり合同説明会に足を運んでみるくらいでOK。大切なのは「世の中にはこんなにいろんな学校があるんだ」と視野を広げることです。知名度の高い学校だけでなく、知らなかった素敵な学校に出会えるのも合同説明会の醍醐味です。
年中:志望度に関係なく、さまざまな学校を見学
年中が学校研究の黄金期です。
志望度が高い学校はもちろん、「ちょっと気になるけどまだ迷っている」くらいの学校にも積極的に足を運びましょう。実際に行ってみると、HPの印象と全然違うことがよくあります。「この学校、うちの子に合いそう!」という発見があるかもしれませんし、逆に「想像と違ったな」ということもあります。年中のうちは、予約が取れなかったり日程が合わなかったりしても「来年また行ける」という余裕があります。この余裕が本当に大事なんです。
年長:志望校を絞り込む(というか、もう行けない)
年長になると、志望校を絞り込む……というより、正確には「行く時間がなくなる」が正しいです。塾の講習、模試、願書の準備、面接練習。年長の春以降はスケジュールがパンパンになり、新たに学校を見に行く余裕がほとんどなくなります。だからこそ、年中のうちに幅広く見ておくことが大切なのです。
学校見学の種類を知ろう
ひとくちに「学校見学」と言っても、実はいろいろな種類があります。それぞれの特徴を知っておくと、効率的にスケジュールを組めます。
合同説明会
複数の学校が一つの会場に集まる大型イベントです。一日でたくさんの学校の情報を得られるのが最大のメリット。先生方と直接お話しできる相談ブースが設けられていることも多いです。
学校主催の説明会
各学校が自校で開催する説明会。校長先生のお話や教育方針の説明、施設見学がセットになっていることが一般的です。学校の雰囲気を肌で感じられる貴重な機会です。
公開授業・オープンスクール
実際の授業を見学できるイベント。子どもたちが生き生きと学ぶ姿を見ると、パンフレットでは伝わらない学校の「空気」がわかります。人気校は予約が秒速で埋まるので要注意。
体験イベント・子ども参加型
お子さまが実際に授業や遊びを体験できるイベント。子ども自身の反応を見ることで、「この学校に通いたい?」と聞いたときの答えが変わることもあります。人数制限が厳しく、最も予約が取りにくいカテゴリです。
まずは合同説明会で地ならし ~冬の中規模イベントから~
いきなり大規模な合同説明会に行くと、雰囲気に圧倒されてしまうかもしれません。おすすめは、まず冬に開催される中規模の地域別合同説明会に参加して、場に慣れることです。
代表的なものをご紹介します。
東急線・小田急線沿線 私立小学校合同相談会
東急線・小田急線沿線の私立小学校が集まる合同相談会です。開催場所は人気校である洗足学園であることも魅了です。沿線の学校に絞られているため規模がちょうど良く、先生方ともじっくりお話しできます。初めての合同説明会におすすめ。
中央線沿線 私立小学校合同相談会
中央線沿線の学校が集まる相談会。こちらもアットホームな雰囲気で、初めてでも気後れしにくいです。

埼玉・千葉エリアの合同説明会
埼玉エリアや千葉エリアでも地域単位の合同説明会が開催されています。都内の学校だけに目を向けがちですが、埼玉・千葉にも魅力的な学校がたくさんあります。通学圏内であれば、ぜひ足を運んでみてください。
これらの地域別相談会は冬開催が多いのですが、とにかく寒い!会場が体育館や講堂の場合は暖房が効きにくいこともあります。防寒対策は必須です。ストッキングは防寒タイプのものを選びましょう。
【防寒ストッキングのおすすめ】受験シーズンの冬の学校訪問に備えて、裏起毛タイプやあったかストッキングを1~2足用意しておくと安心です。見た目は普通のストッキングなのに暖かい、ATSUGIの「アスティーグ 暖」やグンゼの「SABRINA Warm」などが人気です。とにかくデニールは大きいものを。大丈夫、先生方もストッキングの厚さまでは見ていない(と思います。)
開催場所が私立小学校そのものというケースもあり、その場合は合同説明会と学校見学を兼ねることができて一石二鳥です。
まずはこうした中規模の合同説明会で、ネイビーの雰囲気に慣れ、先生方にどんな質問をするのか周りを観察し、どんな学校があるのかを知る。この「地ならし」をしてから、春の大規模イベントに参戦するのが賢い戦略です。
本番は春!「東京私立小学校展」完全攻略
合同説明会の最大のイベントが、毎年GW前に新宿NSビルで開催される「東京私立小学校展」です。東京の私立小学校のほとんどが一堂に会する超大規模イベントで、この日の新宿はネイビーで染まります。
一部の人気校は資料展示のみですが、多くの学校が個別相談ブースを設けています。人気校の相談ブースは整理券制になっていることもあり、開場前から行列ができます。本気で相談したい学校がある場合は、早めに到着して並ぶ覚悟が必要です。
そしてこのイベント、とにかく体力勝負です。広い会場を一日中歩き回り、各ブースで立って話を聞き、帰りには各校からいただいた大量のパンフレットを抱えて帰ることになります。ヘトヘトになります。
だからこそ、靴選びは超重要。見た目はきちんとしたネイビーのパンプスでも、中身は疲れにくいインソール入りのものを選んでください。ヒールは3~5cmの安定感のあるもの、つま先はラウンドトゥが基本です。
【おすすめパンプス】説明会ラッシュを乗り切るなら、ワコールのサクセスウォークなどの日本製コンフォートパンプスがおすすめ。クッション性の高いインソールで長時間歩いても足が痛くなりにくいです。
【大容量サブバッグも必須】パンフレットを大量に持ち帰ることになるので、A4サイズが余裕で入る濃紺のサブバッグは必携です。撥水加工のものを選んでおくと、急な雨の日の学校見学でも安心。お受験専門ブランドのものなら、面接本番まで長く使えます。他にもスリッパなど購入されていない方はセットで購入してしまっても良いかもしれません。初めは安いものでOKです。いずれ本番用は別途購入することになります。
攻略のコツとしては、事前にHPで参加校リストをチェックし、「絶対に話を聞きたい学校」「資料だけもらえればOKの学校」「時間があれば覗く学校」の3ランクに分けておくこと。限られた時間を最大限に活かすには、優先順位を決めて動くのが鉄則です。
学校単独イベントの予約術 ~miraicompassとの戦い~
合同説明会で気になった学校を見つけたら、次は各学校が主催するイベントに参加しましょう。ここからは各校のHPをこまめにチェックするしかありません。
そして、小学校受験の保護者が必ずぶつかる壁。それが「miraicompass(ミライコンパス)」です。
miraicompassは、ほとんどの私立小学校がイベント予約や出願に使用しているWeb予約システムです。学校のHPで「イベント予約はこちら」をクリックすると、だいたいこのサイトに飛びます。
人気校のイベント予約は、まさに戦争です。予約開始から数分で満席になることもザラ。特に公開授業や、生徒さんと一緒に遊べる人数制限のある体験型イベントは、瞬殺です。
私が身をもって学んだ予約のコツは3つ。まず、miraicompassのアカウントは事前に作成し、ログインしておくこと。予約開始時刻にログインでもたつくと、その数秒のロスが命取りになります。次に、予約開始時刻の10分前にはログインしてスタンバイしておくこと。ただし、長時間ログインしたまま放置しておくとセッションが切れてしまうため、定期的に画面を更新することも忘れずに。私はスマホとPCの両方で待機していました。最後に、予約開始時刻を知るためにも、気になる学校のHPは週に1度はチェックする習慣をつけること。予約開始日の告知がいつ出るかわからないので、見逃すと致命傷です。また忙しい日常の中でも予約開始時間を忘れないためにカレンダーやLINEのリマインくんでアラーム通知することも徹底していました。
年中のうちは「予約できなかった!」という失敗が許されます。むしろ、年中で失敗しておくことで、miraicompassの操作に慣れ、年長の本番で確実に予約を取れるようになります。年長からいきなり始めて予約を逃すと、取り返しがつきません。練習だと思って、年中からガンガン挑戦しましょう。
何度も足を運ぶことの意味
「学校説明会は1回行けば十分でしょ?」と思うかもしれません。でも、本気で志望する学校には、何度も足を運ぶことを強くおすすめします。
理由は3つあります。
1つ目は、学校への理解が深まること。説明会と公開授業では見える景色が全然違います。春と秋では学校の雰囲気も変わります。1回では絶対にわからないことが、2回目、3回目で見えてくるのです。
2つ目は、願書のネタになること。願書には「なぜこの学校を志望するのか」を具体的に書く必要がありますが、1回の説明会で聞いた話だけでは、他のご家庭と差別化できません。何度も足を運ぶことで、「公開授業で見た○○の授業が印象的でした」「体験イベントで子どもが先生と楽しそうに話していた姿を見て……」など、自分の言葉で語れるエピソードが増えていきます。
3つ目は、学校側に熱意を伝えられること。何度も顔を出すご家庭は、学校の先生方にも覚えていただけることがあるそうです。(とはいえ、我が家はここの域まで辿り着けませんでしたが)また、何度も通ううちに「うちの子はこの学校と合うかどうか」を肌感覚で判断できるようになります。この感覚は、願書にも面接にも活きてきます。
学校訪問の持ち物・服装で差がつくポイント
学校訪問に何度も行くうちにわかってきた、持ち物と服装のポイントをお伝えします。
服装はネイビーが基本
学校訪問の服装は、ネイビー(濃紺)のワンピースまたはスーツが基本です。最初は「ネイビーで街を歩くのって目立たないかな……」と恥ずかしかったのですが、合同説明会や学校訪問を繰り返すうちに全く気にならなくなりました。なんなら制服を着ているような安心感すらあります。
(※学校訪問の服装について詳しくはこちらの記事もご参考ください)
まとめ ~お受験は親の受験である~
学校研究は、年中のうちに本格的に動き始めることが何より大切です。年少で視野を広げ、年中で幅広く足を運び、年長で絞り込む。このスケジュール感を頭に入れておくだけで、受験期のバタバタがかなり軽減されます。
合同説明会→学校単独イベントのステップを踏み、miraicompassの予約にも慣れておく。気になる学校には何度も足を運んで、願書のネタと子どもとの相性を見極める。靴や服装にも気を配って、長丁場を乗り切る準備をしておく。
最初はネイビーで出歩くことに違和感を感じるかもしれません。でも、何度か学校訪問をするうちに、それが「日常」になります。私もいつの間にか、休日にネイビーのワンピースを着てパンプスを履いて出かけることに、まったく抵抗を感じなくなりました。
小学校受験は、子どもの力だけでは乗り越えられません。親がどれだけ学校を研究し、準備を整え、子どもに合った環境を見つけてあげられるか。まさに「お受験は親の受験」です。
大変なことも多いですが、いろいろな学校を見て回る中で、教育について深く考えるきっかけをもらえたことは、受験を終えた今でもかけがえのない財産になっています。これから学校研究を始める皆さんも、ぜひ前向きに楽しんでください。応援しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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